ジャカルタ 2025.5.3~5.10

観光地は日本でもそうだと思いますが、外国人向けに整えられてて、その国のリアルな日常からはちょっとかけ離れている部分があると思います。確かに観光スポット巡り思い出作りにはいいのですが、私的にはもっと深いところで、その国の文化や空気を感じたいと思っています。


アジアはネパール以外ほぼ訪れていますが、個人的に一番しっくりくるのはインドネシアです。ジャカルタに友人もいることから毎年恒例で、仕事が一段落して1週間程度の連休を取得できそうな時、日本での日常をリセットしにプライベートで訪問しています。


ジャカルタ近郊には日本車の工場が多くあり、ビジネスで訪れる日本人は多いですが、観光で訪れる日本人は少ないと思います。私も若いころ、2泊3日ぐらいの予定で年に数回ジャカルタに出張していました。ただ、出張の場合は工場とホテルの往復、食事といっても客先と一緒に比較的有名なレストランでの食事でしたので、どちらかといえば観光客と同じような待遇でした。

出張中は現地のエージェントが至れり尽くせりですが、一人でいくとすべて自己責任。言葉が通じなくて困ったり、時にはちょっとしたトラブルに巻き込まれることもあります。最低限の警戒は必要なのですが、警戒しすぎるのも考え物ですので「ま、こんなこともあるか」と柔軟に受け止める心構えが大事だと思います。
今回も現地の友達とともに、インドネシアの普通の生活にどっぷりつかってきました。


そんな中で、現地の言葉はとても重要だと実感しています。ローカルな環境で本当に現地の人と打ち解けたいなら、たとえ片言でもこっちから話しかけると相手の反応が全然違います。


平日の昼過ぎですが、モールは人がごった返していて、何をするでもなくひたすら喋り捲っています。
このあと現金で100,00rib=1000円札ぐらいの価値を出したら、「バジャーイのるなら小さいか金を準備しろ、おつりなんてね~」ということで急遽近くの屋台で、ジュースをかって崩したり。

走る電車のなかでいきなりモップがけがはじまったり。

ホームがごった返していて落ちそうになったり。

ホテルのテラスで読書をしたり・・・

食事をしたり・・・


部屋で会議をしたり・・・

疲れたといったら、強制的に伝統的な民間療法(Kerok)※1をされたり・・・・



言葉や文化の違いを超えて、現地の人々と心を通わせることは、私にとってかけがえのない財産となっています。異文化が自身の内面に浸透していく感覚は疲れた時にブドウ糖の点滴を受けているの感覚に通じるものがあります。年齢を重ねるにつれ、腰が重くなってきてしまっていますが、「やっぱり来て本当に良かった」とひしひしと感じます。


異文化理解は、単なる知識の習得に留まらず、自己自身の変容を促す深い経験だと思います。ただ、安全面、衛生面が日本と比べてまだまだ問題があると思いますので、一般的にお勧めできるとはとてもいいがたいです。でも、観光という枠組みを超え、積極的に現地の日常に触れることで、より豊かな世界観を身に着けることができるのではないでしょうか。


※1 Kerok
「クロック(Kerok)」は、インドネシアで古くから伝わる民間療法の一つで、皮膚の表面を硬貨やスプーン、または専用の器具などで繰り返し擦ることによって、様々な身体の不調を改善しようとするものです。「Kerok」という言葉自体が、ジャワ語で「擦る」「掻く」といった意味を持ちます。

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