【出張記 第二弾】トリンコマリー小旅行


スリランカ滞在中の2つ目のプロジェクトとして、テスト品作成用の小型の単独窯をインストールしました。
窯本体は6月初旬に現地へ到着していましたが、SV(スーパーバイザー)の都合により、装置立ち上げは7月に持ち越しとなりました。

窯のメーカーである KTS はイタリア企業で、現地には2人のイタリア人SVが訪問。
私自身、かつて同じような立場で現場に立っていた経験もあり、彼らとは話が弾み、夜遅くまで一緒に調整作業を行いました。
約1週間の滞在でしたが、しっかりと仕事を進めてくれたので、最終日には近くのインド料理店で感謝の食事をともにしました。


単独窯プロジェクトが一段落した週末に、駐在員とともにスリランカ北部の保養地 トリンコマリー へ小旅行へ。工場のあるマータレの町から約160km、車で約3時間半の道のりです。

トリンコマリーといえば、かつて私が2007年に長期滞在していた頃は、内戦中で反政府勢力の支配下にあった地域。今回はその場所を初めて訪れる機会となりました。

道中、ミネリア国立公園を通過した際に、偶然にも野生の象に遭遇。
象は本来夜行性ですが、最近は観光客も多いため、水飲み場などに現れる機会も増えているようです。

宿泊先は海沿いの静かなホテルで、客室数も少なくゆったりとした造り。
滞在中、他の宿泊客はすべて西洋人で、ゴミひとつ落ちていない美しい海岸と穏やかな波に癒されました。




夜は屋外レストランで海鮮料理を堪能。普段は工場で味気ない食事が続きますが、この日は存分に注文して贅沢に楽しみました。


部屋の造りが工場の宿泊施設と似ていたため、落ち着いた雰囲気の中で心地よい眠りにつくことができました。

翌日、同僚は空軍施設内のゴルフクラブへ。私は腰の不調もあり、静かな観光に専念することにしました。

トリンコマリーは、天然の良港として古来より軍事および商業拠点として争奪の対象となってきた歴史があります。内戦時にはLTT(タミールの虎)が占拠していた地域でもあり、現在では西洋人観光客を中心とした保養地として知られています。


現地住民の大半はタミール族であり、信仰はヒンドゥー教が主流です。中でも特筆すべきは、岬の上に立つ「コネスヴァラム寺院」。紀元前より存在する歴史的建造物であり、宗教的にも建築的にも価値の高い寺院です。

寺院内部への入場には、膝下まで覆われた服装が求められます(これはタイやインドネシアなどでも同様です)。境内は砂地になっており、素足で歩いてもそれほど不快感はありませんでした。


岬の崖から眺めるベンガル湾の水平線は、視界が開けて水平線が180°以上確認できる絶景でした。


寺院参拝後は、海辺の木陰に腰を下ろして読書をしていたところ、警察官が椅子を持って訪れ、快く貸してくれました。穏やかな交流に心温まるひとときとなりました。

昼時になって少しあつくなってきたので、同僚のゴルフが終わるのを待つために、空軍施設のチャイナベイにあるラウンジへ移動しました。あまりに快適で眠気が襲ってきて、転寝してしまいました。


その後、昼食のために市街地のピザハットを訪れました。入店後しばらくして突然の停電。15分程度で復旧しましたが、料理の提供には約1時間を要しました。

加えて、注文内容とは異なる品が含まれていたためクレームを申し入れると、1品が無料で提供されました。このようなハプニングも、スリランカでは一般的ですが、はっきりと伝えないと何事もなかったように済まされてしまうので要注意です。

食後は満腹のまま車に乗り込み、約3時間半の道のりをほぼ眠り続けながら帰路につきました。
工場のあるマータレから首都コロンボとほぼ同じ所要時間でアクセス可能なため、次回の長期滞在時には一人でも訪れたいですね。



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